ネクラ少女は黒魔法で恋をする

ネクラ少女は黒魔法で恋をする

posted with amazlet on 06.11.24

熊谷 雅人 えれっと
メディアファクトリー
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3冊まとめての感想。

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この絵どこかでみたことあるなーと思ったらちゅるやさんの人でしたね。
んで挿絵もいつものようにほんわかしています。

それで3冊全部読み終わったのだが正直1巻が一番面白かった。
なんていうか一番タイトル通りの内容だし終盤の流れとか秀逸。
2，3巻も悪くはないのですが1巻とは雰囲気というか流れが違う作品になっているのですよね。
そういうところから考えて私にとって1巻がすごく楽しめた。

んじゃ中身。
1巻の最初、主人公である真帆のモノローグ。
これに心奪われた。
とてもテンポもいいし考えていることも面白い。
そのなかでこの世界の状況説明もきちんとなされているし言う事なしです。
まーわかりやすくいうと女版キョンという感じかしらね。
それに黒さを足したら真帆になります。

そいで内容。
そんでひょんなことから黒魔法使って悪魔を召還しちゃった真帆。
そんな悪魔に魔法をかけられイメージチェンジ。
そうすることによって今まで暗い人生だったのが明るい未来へ。
だけどその魔法というか悪魔との契約にはある条件が。
その条件といろいろと葛藤しつつ成長する真帆。
その成長がある意味この作品の肝ですね。
ぶっちゃげ成長の速度速すぎだろと思うのですがそれはそれでいいのかもしれません。
何ていうかその所為で物語がハイライト形式で流れているような印象を受けました。

そしてラスト。
ここは最初のころの真帆とこの時点での真帆との違い。
何が成長したのか、どう成長したのか。
集大成をみせることになります。

んで2巻。
正直に言おう。
あの新キャラｲﾗﾈ｡

いや前回の時点で完結している作品の続きを書こうとしたら難しいのだと思います。
でもあのキャラクターはねぇだろうと。
あきらからにこの作品で浮いているし。

んで内容。
序盤の方は前回の結末から話をスタートさせるということでつじつまあわせに。
んで物語は中盤から動く。
その新キャラとの対峙も重要なのだが個人的には部活メンバーとのやりとりというのが良かった。
すでに知っていることを知っているといえないこと、そのことを踏まえての行動。
それを賞賛するものもいない。
何かダウナーっぽところなのだけどそういう流れが一気にくるわけじゃないですね。
ところどころで「うわ、こりゃへこむぜ」と思うところが出てくる。
それが上で書いている部活メンバーとのやり取りと関係しているわけですね。
んでラストは新キャラとのぶつかり合い。
熱い、熱いぜ。
この熱さたまらないぜ。
そういう話。

そして3巻。
またも新キャラ、今度は病んでる子。
いや最初から病んでいるわけじゃなくて途中からね。
何ていうか思い込んでいる人って本当に話聞かないんだなと思った。
そして同時に真帆って相当すごい精神力をしているのだなと。
このキャラは真帆と似たような立場にいる人であらゆる行動から真帆との違いというものを意識させられます。
内容はある意味2巻と同じですね。
つか2巻の流れがこの作品の基本コンセプトになるのでしょうね。

んで全体通しての感想。
感想書いてみて割りとダウナー傾向の強い作品のように思えるのだけどそうでもなかったりします。
まずは真帆のキャラクターと周りの雰囲気。
ある意味普通の日常をみせられているからそこまでへこむ内容になっていない。
そんななかで真帆の毒というのが冴え渡るわけだ。
そしてそんな真帆のキャラクターとかかわっているコミカルなシーン。
特に2巻から出てくる使い魔的なキャラがいるのだがそのキャラとの絡みがとても面白い。
と全体通してみると笑える作品だったりします。
あと気になったのは真帆やストーリーに関わってくるキャラ以外のキャラとの接点が思ったより少ないような気がしました。
特に2巻以降そういう感じでした。
今までといか1巻はただなんとなく友達であったという感じでしたが2巻以降は何かどこと無くギクシャクしている。
もっとサブキャラたちに光をあててほしいよなと思うわけです。
んでテンポも良くて私は3冊を約3時間30分で読みきることができるくらいです。
そんななかで笑えるところは笑えますしシアリアスなところはシアリアスになる。
本当に面白い作品です。

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