表紙詐欺。
作者さんは森田さんは無口で存じ上げております。
まー離島でのそういうほのぼのした作品だろうと考えておりました。
だって表紙もそういうのどかな感じじゃん。
ですけど中身はギスギス。
いや実際ギスギスは一部で残りの大部分はのほほーんとしたまったり空気です。
それだけにその一部分が目立って仕方ない。
主人公望は新任教師で離島の学校への赴任が決まる。
そいでそこでの奮闘っぷりを描いた作品です。
ええ、そういう作品です。
ひぐらし等ムラ社会の閉鎖性を描いてきた作品というのはありました。
山でそういう話はありますが、海の方だとそういうのあんまり見ません。
そしてこの作品も基本的には開放的と言いますかそういうムラ社会つーのは無い。
しかしこの学校は離島に所属しているということで全寮制。
その中の派閥争いというのに望は巻き込まれていくのです…
と大層に描きましたが読み終わって見返すとそこまで人が死ぬような問題ではない。
前出のムラ社会を描いた作品ほどのことは起こらない。
だけど新任教師、しかもその渦中にいるわけで望の胃薬はマッハ。
しかも前任の教師はその騒動に巻き込まれて辞めたと来たら…
そいで生徒としてこの作品の核となるのがクラスのボスであるひなと主席である杏。
ことあるごとに杏に突っかかるひな、そしてそれを気にすることもない杏。
普通ならひなの涙目敗走で終わりそうだしコメディチックに終わりそうなところである。
しかし物語は当事者同士間の問題ではすまないのです。
ひな・杏ともに友人はいますのでその友人が不安がったり、当人以上に敵意むき出しになったり。
俺としてここの辺りの描写がドストライクです。
さて1巻の内容としてはその物語が盛り上がってきたところで終わりです。
まだまだひなと杏の謎など分かっていない情報もあります。
そういう辺りが次回以降露出していくことでしょう。
基本的にほんわかした話です。
しかしただただゆるーい話ではなく、先生としての緊張感が常にある内容です。
それだけに派閥問題に関しての望の気持ちも痛いほどわかるのです。
ああ、すげーいいところで終わっているだけに次が早くでることを望みます。
マジで。
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